この絵本は、私が小学校の図書室で初めて借りた絵本です。
つまり、生まれて初めて自分で選んだ絵本と言えます。
なんといっても、この表紙の絵の美しさ。
野生のりすのくらしを描いているのですが、りすたちの(かわいいだけだはない)愛らしさや、背景の色使い、表現が、まるで『宝石箱』のような絵本です。
それほどまでに、きれいだと思った絵本を、自分の家の本棚に収められたのは、つい最近のこと。
この絵本を書店で見かけたことが無く、心の片隅にはあったものの…
だったのですが、先日、たまたま近所の図書館で見かけ、早速借りてみたところ、やっぱり、
「綺麗だな~」
と、思い、どうしても欲しくなり…
けれど、検索してみても、出版元の、らくだ出版がもう無いのか、それすらもよく分からないのですが、情報がほとんど無く、どうやら“絶版”状態らしいということが…。
そこで、やむなく古書を購入いたしました。
家にやってきたのは、1976年発行の第2刷。
表紙カバーはかなり汚れていましたが、中は状態も良く、変わらぬ美しさでした。
私は、表紙の絵と、この雪の中のりすの絵が特に好きです。
ブライアン・ワイルドスミスは、たくさんの絵本を出版している絵本作家ですが、らくだ出版から出版されているものは、どれも現在は古書でしか手に入らないようです。
こんなにきれいな絵本が絶版なのは、本当に残念ですので、またいつか、どこかの出版社から再販させることを願って止みません。
りすのはなし ブライアン・ワイルドスミス作・絵 らくだ出版 1974年