次世代に伝えたい日本の絵本作家(朝日新聞beランキング)

朝日新聞2018年6月2日のbe紙面に掲載された、
「次世代に伝えたい日本の絵本作家」というランキングの
結果には、納得と、驚きの両方がありました。
とても面白いランキングでしたので、ちょっとご紹介いたします。

 

1位:中川李枝子
誰もが知ってる「ぐりとぐら」の作者です。
絵を描かれているのは、妹さんの山脇百合子さん(7位にランクイン)です。

ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)

ぐりとぐら、といえば「カステラ」。とっても美味しそうですが、何故か私のイメージでは、「たまご蒸しパン」です。

 

2位:黒井健
新美南吉の童話「ごんぎつね」「手ぶくろを買いに」が特に知られていますが、この方が描く抒情的な風景は、本当に素晴らしいです。
私が絵本創作教室に通っていた頃の師匠でもあります。

ごんぎつね (日本の童話名作選)

 

3位:やなせたかし
国民的アニメ「アンパンマン」の作者として、あまりにも有名です。
絵本「あんぱんまん」(当時はひらがな表記)は1976年刊。

あんぱんまん (キンダーおはなしえほん傑作選 8)

絵本は他にも「やさしいライオン」「チリンのすず」など、名作が多数あります。

 

4位:佐野洋子
やはり、「100万回生きたねこ」(1977年刊)が、あまりにも有名ですが、「おじさんのぼうし」や「だってだってのおばあさん」など他にも多数の名作絵本があります。

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)

 

5位:藤城清治
影絵といえば、この方。「銀河鉄道の夜」や「風の又三郎」など、宮沢賢治の絵本・影絵劇作品がとても美しくて、どこかノスタルジックです。

カエルの「ケロヨン」の作者でもあります。

銀河鉄道の夜

 

6位:松谷みよ子
「いないいないばあ」が赤ちゃんへの絵本の定番中の定番となっています。
ほかにも「モモちゃんとアカネちゃん」シリーズなど、多数の優れた絵本・児童文学作家です。

いないいないばあ (松谷みよ子 あかちゃんの本)

 

7位:山脇(大村)百合子
1位の中川李枝子さんの実妹でお二人で多数の絵本を出版されています。
私が特に印象深いのは、小学校の国語の教科書にも掲載されていた「そらいろのたね」でしょうか。

そらいろのたね

 

8位:瀬川康男
前出、松谷みよ子作「いないいいないばあ」の画家。
他にも「ふしぎなたけのこ」(松野正子・作)等、たくさんの絵本を出版されています。

いいおかお (松谷みよ子 あかちゃんの本)

 

9位:赤羽末吉
「スーホの白い馬」がとても有名。国際的にも評価が高く、1980年に国際アンデルセン賞画家賞を受賞されています。

スーホの白い馬 (日本傑作絵本シリーズ)

 

9位:安野光雅
「ふしぎなえ」で絵本デビュー。
この「ふしぎなえ」は、私にとってとても思い出深い絵本です。
「旅の絵本」「天動説の絵本」など本当に多くの絵本を出版されていて、エッセイなどの書籍も多数あります。

ふしぎなえ (安野光雅の絵本)

 

9位がお二人で、これでベスト10ですが、10位以下も見逃せない方々が…
なので、お名前と代表作をご紹介いたします。

 

 

 

11位:滝平二郎「モチモチの木」

 

12位:馬場のぼる「11ぴきのねこ」シリーズ

 

13位:かこさとし「だるまちゃんシリーズ」「からすのパンやさん」

 

14位:いわさきちひろ「ことりのくるひ」

 

15位:岡部冬彦「きかんしゃやえもん」

 

16位:谷川俊太郎「もこ もこもこ」

 

17位:キヨノサチコ「ノンタンシリーズ」

 

18位:あべ弘士「らいおんのへんないちにち」

 

19位:五味太郎「きんぎょがにげた」

 

19位:茂田井武「セロ弾きのゴーシュ」

 

(敬称略)

 

調査対象が朝日新聞の読者であるということは、心にとめておくとしても、
10位以内にランクインした方々のほとんど(全員?)が1970年代から
活躍されていて、最近、または現在も活躍されているというのが驚きでした。

そして、全ての方の絵本を読んだことがあり、どれも好きな作家であることに
納得!でした。

個人的には、黒井健先生と、やなせたかし先生のランクインが嬉しかったです。

 

また、あらためて、絵本をひとつずつレビューしたい!と思いました。

 

※この記事は朝日新聞be2018年6月2日に掲載された、「次世代に伝えたい日本の絵本作家」というランキングを元に書いています。(内容は独自のものです)