抒情画

個展開催情報 sorairo -sky colors- いしいまゆみ作品展 

〈開催情報〉

※こちらの展覧会は終了いたしました

sorairo -sky colors- いしいまゆみ 作品展

2021.10.15(fri.)~10.19(tue.) 最終日は17:00まで

ART HOUSE 2Fギャラリー

OPEN 11:00~19:00

〒550-0014 大阪市西区北堀江1-12-16

Tel 06-4390-5151

ART HOUSE HP はこちら

いしいまゆみ個展DM画像

いつもそこにある 誰のものでもない空

刻一刻、様々にその姿を変化させる空

10cm角の正方形に描いた250点以上の「空」で構成されるsorairo -sky colors-をはじめとする「空」を感じる作品を多数展示します。

空を描いたカレンダーや複製画、オリジナルの販売、
空を描くワークショップ等も予定しております。
自由に空を飛ぶような心持ちになっていただけたら幸いです。

 

在廊時間等、最新の情報はInstagram art_lyricismをご覧ください

2021年カレンダーと原画・版画展

絵本作家・イラストレーター47名による
I.F.N 2021年カレンダーと原画・版画展
2021年カレンダーと原画・版画展

に参加いたします。

2020年10月21日(水)~11月7日(土)期間中無休

11:00~19:00(最終日17:00)

 

CAFFEE&GALLERY ゑいじう

新宿区荒木町22-38

Tel/Fax 03-3356-0098

地下鉄丸ノ内線「四谷三丁目」より徒歩6分

都営地下新宿線「曙橋」より徒歩5分

※曙橋からご来店いただく場合は、新坂をのぼって左折してください。

ゑいじうHP

 

問い合わせ先/主催 (株)アイエフエヌ HP

 

2021年のカレンダーは、2020年に引き続き、

「空色図鑑」(CDケース入り)です。

原画も3か月分展示致しますので、お近くにお越しの際はぜひ。

 

 

アイエフエヌHP等にて通信販売も始まりました。

詳しくはこちらをご覧ください。

リリシズムアート(抒情画)の世界が 3種類の空色の傘になりました

美しい空をモチーフにしたオリジナルデザインの傘が3種類、発売されました。

ローズ産業株式会社さんとのコラボ企画KASANOWA project商品です。

 

kasanowa3

 

雨の日が楽しく過ごせるような、まるで晴れた空の下にいる気分になれるような、そんな傘を、という思いでデザインさせていただきました。

 

KASANOWA いしい まゆみ 60CM プリント ジャンプ傘

「晴空(haresora)」
傘「晴空」

「彩空(irosora)」
彩空irokasa

「朧月夜」
朧月夜

どれも空色がとても目に鮮やかな傘になりました!

 

KASANOWA コラボ傘 Shop Page

 

これらの商品に使用されている空の画は、すべてアクリルガッシュによるイラストレーションで、これらの傘のために描きおろしたものです。

 

私が初めて思い通りの絵を描きたいと思ったのは、4,5歳の頃、

「あの青空を見たままに描きたい!」

と、青色の絵具と格闘していたのを今も覚えています。

 

その頃の気持ちを思い出して、自分が出会った「空」を小さイラストボードに描いて、Instagramに投稿するようになりました。

sorairo(sky colors)

現在は170ほどの空が出来ましたが、今後もっとたくさん描いて、ギャラリーの壁面を埋め尽くす展覧会をしたいと考えています。

 

いしいまゆみ Instagram(@art_lyricism)

 

そして、この小さな「空」の作品 “sorairo(sky colors)” で参加させていただいた、アートストリーム大阪2019の会場でお声をかけていただき、今回のコラボ傘が実現しました。

 

大切にしたのは、自分が「欲しい傘」「ワクワクする傘」です。

 

「こんな傘があったらいいな」

が実現し、今はとても嬉しい気持ちです。

 

 

「晴空(haresora)」

haresora

 

様々な季節の、様々な空と雲8種類のイラストで、まるで青空の下にいる様な傘を作りました。

空はすべて、実際に私が見た空を元に描いています。

雨の日が続く毎日も、晴天気分が味わえます。

 

 

 

 

「彩空(irosora)」

irosora

 

様々な時間の空の「彩り」を傘にしました。

こちらももちろん、実際の空を描いています。

「晴空(haresora)」とはまた違った、様々な空の表情が楽しめます。

 

 

 

 

 

「朧月夜」

おぼろ月夜

 

童謡「朧月夜」の世界を傘にしました。

菜の花畠に 入り日薄れ 見わたす山の端 霞ふかし 春風そよふく 空を見れば 夕月かかりて にほひ淡し

とても抒情的な淡い春色の傘は、たたんだ時も、とても色合いが綺麗です。

 

 

 

 

いずれの商品も色彩の再現がとても美しく、ローズ産業株式会社様には、とても感謝です。

 

 

 

空を見上げることが好きな方にも、

空を見上げることを忘れている方にも、

ぜひ、空色の傘で雨の日を楽しんでいただきたいです。

 

 

ご購入はこちらの Shop Page からご覧ください。

夏空と入道雲の描き方

今回は夏空(夏の午後の空と入道雲)の描き方を紹介します。

 

こちらでは、絵具はターナーアクリルガッシュとイラストボードを使用しています。

イラストボードについてはこちらをご参照ください。

 

①空を塗ります。

夏空1

上部に濃い空色、下部に薄いやや薄い空色をウレタンスポンジでのせていきます。

夏の空はしっかりした青色なので、コバルトブルー、アクアブルー、少量のスカイブルーなどを用います。

 

②ホワイトで雲の大体の形をのせていきます。

夏空2

ウレタンスポンジを用い、描いていきます。

ホワイトをそのまま使うのではなく、少量のアクアブルーなどで、ごく薄い水色を使うのがコツです。

 

③入道雲の影の部分を描いていきます。

夏空3

影の色は、ホワイト+(少量の)藍鼠+コバルトブルーなどで作ります。

ホワイトも足しながら、自然な感じに変化をつけます。

 

④さらに濃い影、反射した色、明るい部分を描きます。

夏空4

さらに濃い部分や、明るい部分をホワイトでしっかり描くことにより、より本物っぽくなります。

最初に使うホワイトは、薄い水色ですが、仕上げは絵具そのままのホワイトを使って、しっかり明るい部分を描いていきます。

この作品では、夕陽のオレンジの光も、すこしだけ加えています。

 

⑤全体をさらに整えて完成です。

夏空5

 

 

 

空の描き方については

春の空を描く

曇り空(曇天)を描く

も、ご参照ください。

 

ART stream 2019(アートストリーム大阪)出展記録

 

2019年 9/6~8 3日間にわたり大阪・大丸心斎橋店14階にて開催された、「アートストリーム2019」に出展参加いたしました。

アートストリーム2019_1

 

私にとっては、初めてのアートイベント。

それこそ絵は物心ついた時から描いていましたが、自分の描いているものは、「イラストレーション」や「抒情画」というような感じのものであって、「アート」であるという認識はほぼ無かったので、こういったイベントには今まで無縁でした。

ところが、昨年1月、突然、

「得意の空をいっぱい描いたら、綺麗かも?」

と、思い立ち、描き始めたら、

 

「これって、『アート』かも?」

アートストリーム大阪2019空色


「これならアートイベントに出せるかも?」

 

と、一念発起。出展申し込みをいたしました。

出展には審査があり、作品ファイルを提出しなければなりません。

どうにか作品ファイルを作り、応募したところ、無事審査を通過の連絡が入ったのは6月。

 

私が応募したのは、サイズC 幅180cm×高さ240cmの木工パネル(パネル色:白)のブース。

 

この壁面を1空10cm×10cmの作品で埋めるには、120空(枚)は必要!という計算になり、どうにかこうにか、必要枚数は達成することができました。

その後、運営事務局からチラシとポストカード、出展ガイドが送付されて来ました。
ここで初めて自分のブースの場所が何処になったかが分かりました。

 

大丸心斎橋店北館14館はホールブースと劇場ブースに大きく分かれており、私は劇場ブース側の真ん中付近でした。
『どちらかというと』ホールブースの方がメイン会場感は否めないのですが、
「何しろ初めてだし、いいかな、」という感じでした。

 

ちなみに、私の身長は約150cm。

どうやってひとりで展示作業をするのかが、私にとっては大きな問題でしたが、高さ39cmの踏み台(折りたたみ式)を購入し無事(?)解決!

↑こういう感じの踏み台(私のは白です)

 

ちゃんと予定通りに展示作業は終了出来ました。

アートストリーム2019展示風景

何しろ初めてですから、初めは緊張しておりましたが、だんだん楽しくなってきて、あちらこちらのブースを訪ねて他の出展者の方々とお話したり(人見知りなのに!)
会場をウロウロしてしまいましたので、自分のブースに居る時間が短くなってしまったのはちょっと失敗だったと後で気が付きました…

 

2日目(7日)は、午後から各賞の審査と表彰式。

私は残念ながら賞には入りませんでしたが、こちらの劇場ブースからの受賞者が多数で、決してどちらが有利とか、そういう問題じゃないんだと思いました。(会場の明るさ・照明が大きく違うので、作品に合う・合わないはあるかも知れません)

 

3日目の最終日は賞も決まり、皆さんリラックスして、受賞された作品を見に行ったり、いろいろお話したりして楽しみました。

アートストリーム入り口

私は今回、ポストカード、カレンダー、手作りコースターなどの物販も行いましたが、『もしかしたら』あまりやらない方が良いのかも?とも感じました。

アートストリーム展示風景

でも、私としては今回、物販もして、いろんな方からお声かけ頂いて、良かったなぁと思っています。

 

また、この2か月後、11月に開催予定だった大阪・南堀江のART HOUSEでの個展の案内ハガキも配布することが出来ました。
個展の際、「アートストリームを見て来ました」と、言ってくださったお客様も数名いらっしゃったので、やはり効果はあったと思います。

 

初めてのアートストリームの感想は、「とても楽しかった」そして「参加してよかった」です。
少しですが、仕事にもつながりましたし、いろんな方とお話することもできました。

反省点としましては、初日と2日目はなるべく自分のブースに留まっていた方が良かった、という点と、グッズの販売は控えめにした方が良いかもしれない、ということ。

そして、アートイベントに参加する意義は、自分を知らない人に、自分とその作品を知ってもらう場であることを自覚することが大切だったと知った、ということでしょうか。

 

次回、またアートイベントに参加する際は、いろいろ改善して挑もうと思います。

絵本「あさがお」「ひまわり」「たんぽぽ」荒井真紀 文・絵

絵本「あさがお」「ひまわり」「たんぽぽ」荒井真紀 文・絵 は
植物の生態を詳しく紹介する、いわゆる「科学絵本」というカテゴリーに入る絵本ですが、それを超えて、とても美しい絵本です。

作者は、昆虫や植物の生態絵本でとても著名な(私もとても好きな)熊田千佳慕さんに師事されていた方ということで、技法はその面影を感じますが、女性的な繊細な雰囲気の絵はとても抒情的で素晴らしいです。
それでいて、植物の生態をこれほど詳細に描いた本はあっただろうかというほどで、花びらの一枚一枚、花の内部構造等が、事細かに描かれています。


あさがお

 


ひまわり

 


たんぽぽ

 

「たんぽぽ」の

「はなを ひとつ ひとつ はずして ならべてみました。」

というところなど、さらっと書かれていますが、絵を描く労力はものすごいのでは…と思います。
が、そんな事をまったく感じさせない静かな美しさです。

この「たんぽぽ」は、2017年にスロヴァキア共和国の首都ブラティスラヴァで2年ごとに開催されている世界最大規模の絵本原画コンクール「ブラティスラヴァ世界絵本原画展(通称BIB)」金のりんご賞を受賞されているそうです。

普段はなかなか気に留めることの少ない、植物の生態をさらりと教えてくれる絵本です。

 

 

「あさがお」「ひまわり」「たんぽぽ」荒井真紀 文・絵 金の星社 2014-2015年

sorairo (sky colors) 空を描く

2019年1月から描き始めた “sorairo(sky colors)”

10cm×10cmのイラストボードに無数の空を描いていくというアート作品です。

 

私が一番最初に「描きたい!」と思ったのは、「青空」だったということを思いだし、小さなイラストボードに描いて、並べてみると、とても綺麗だな~と思ったのが、2019年の1月。

そして、この描いた空ばかりをUPするインスタグラムを始めたのが、2月です。

Instagram art_lyricism(Ishii Mayumi)

 

この作品で私が決めていることは、

・同じ日の空はなるべく描かない事(時々同日の空をうっかり描くこともあります)

・必ず、自分がこの目で見た「空」であること。(これは絶対です)

の2点です。

 

 

これが、最初に描いた記念すべき(?)一枚目

sorairo#1

sprairo#1

作品の裏には、番号と描いた日、サイン、作品の空の日付と時刻、場所を記入しています。

 

ちなみに、空の描き方については、下記の記事をご参照ください。

春の空を描く

曇り空(曇天)を描く

 

どんどん描いてゆき、1か月で20空

 

約3か月で50空達成

空色50空達成

 

約7か月後には100空を達成いたしました。

 

空色100空達成

 

 

そして、この“soraoro(sky colors)”をメインに

2019年9月6~8日に開催された、大阪・大丸心斎橋店での「アートストリーム2019」に参加いたしました。

その時の様子についてはこちらをご覧ください。

 

 

空色(sky colors)

写真は展示の様子です。

 

長年、「抒情風景画」「メルヘンイラスト」と呼ばれる作品を描いてきましたが、自分で「アート」と呼んでも良いのでは?と思えた作品は、“sorairo(sky colors)” が初めてでした。

そして、この作品を通じて、色々な新しい経験が出来ましたし、新しい出会いもたくさんありました。

 

空は毎日そこに在って、けれど一刻も同じではなく、いつも美しいので、無限に描くことが出来ます。そして、思い通りに描けたときは、とても楽しいし、嬉しいです。

 

まだまだたくさん描いて、夢はギャラリー壁面を埋め尽くす展示をすることです。

 

 

 

その空色イラストの中から12か月の代表的な空模様を選んで、2020年のカレンダーを作りました。

空色カレンダー1

 

2020年CDケース入り「空色図鑑」カレンダー
株式会社I.F.Nより発売中です。

 

2020年カレンダー12か月

 

 

I.F.NのHPより購入できるほか、

アートマルメロのHPからも通販可能です。

 

また、大阪・北堀江のART HOUSE店頭でもお取り扱いいただいております(事前に在庫をお問い合わせください)
※2020年1月末頃まで

 

 

 

いしいまゆみ 抒情風景画展 (Lyricism Landscape Illustrations)

Lyricism Landscape Illustrations いしいまゆみ 抒情風景画展
が、2019/11/7(木)~11/11(月)まで、大阪市西区北堀江の ART HOUSEにて開催されます。

いしいまゆみ個展DM1

OPEN 11:00~19:00
〒550-0014 大阪市西区北堀江1-12-16
Tel 06-4390-5151

大阪メトロ 四つ橋線四ツ橋駅より徒歩1分

ART HOUSE HP

いしいまゆみ個展DM 地図

 

ART HOUSEさんでは、今まで何度かグループ展をさせていただいたり、企画展に参加させていただいたりしていたのですが、個展は、これが初めてとなります。

そして、自分で企画して、時間をかけて、自分で開催するという意味でも、本当に初めての「個展」となります。

 

季節の移ろいや、空の色の変化、童謡をテーマとした風景画など
長年、描いてきた「抒情画風景画」=Lyricism Art
で、暫ししずかな時の流れを感じていただけるような展覧会にしたいと考えております。

 

絵本「ごんぎつね」と「手ぶくろを買いに」

私が長年、敬愛する黒井健先生の絵による、新美南吉氏の名作絵本をご紹介します。

黒井健先生は、私が幼い頃から読んでいた雑誌「詩とメルヘン」と「いちごえほん」でイラストを描かれていて、色鉛筆をぼかす手法で描かれる風景などが、どれもとても美しく、ずっと憧れの存在でした。

 

その後、京都で開講されていた絵本の創作を学ぶ教室で、実際に『先生』と『生徒』という関係になり、いろいろな事を教えていただきました。(私の絵を見ていただければ、技法は全然違いますが、黒井先生の影響がとても大きいことはお気づきになられると思います)

 

「ごんぎつね」と「手ぶくろを買いに」は姉妹のような絵本です。

どちらも、きつねが主人公で、絵本の体裁も同じです。

「ごんぎつね」は秋、「手ぶくろを買いに」は冬(雪)の描写がとても美しくて、眺めているだけで、うっとりとします。

 

ごんぎつね (日本の童話名作選)

子ぎつねの「ごん」は、いたずらで、兵十が漁ったうなぎを川に放してしまいます。その事をとても後悔した「ごん」は、兵十に栗やまつたけを届けたり、つぐないをしようとしますが…

国語の教科書にも掲載されている「ごんぎつね」は、とても悲しい結末なので、物語としては「手ぶくろを買いに」の方が私は好きです。

 

 

手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)

おてての冷たい子ぎつねのために、手ぶくろを買ってやりたいお母さんぎつねでしたが、人間がどうしても怖くて、足がすくんでしまい、しかたなく子ぎつねをひとりで街に行かせることにしますが…

坊やが無事戻ってきて、坊やから話をきいたお母さんぎつねの言葉。

「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら。」

というのは、作者自身の問いでしょうか。

 

 

 

「ごんぎつね」〈日本の童話名作選〉新美南吉・作 黒井健・絵 偕成社 1986年

「手ぶくろを買いに」〈日本の童話名作選〉新美南吉・作 黒井健・絵 偕成社 1988年

松永禎郎さんの絵本2(かさじぞう・しろふくろうのまんと)

雪景色の美しい絵本を2冊ご紹介します。

 

松谷みよ子さんの文、松永禎郎さんの絵による、昔話「かさじぞう」の絵本。


かさじぞう (ワンダー民話館)

もちろん、よく知られた「かさじぞう」のお話なのですが、おじいさん、おばあさんのあたたかな表情や、じんわりと心に染み込むような雪景色がすばらしくて、知っているお話のはずなのに、思わず泣けてきます。(おじぞうさんたちの顔もまた、かわいいのです)

 

 

松永禎郎さんの雪景色が見られる絵本では、ほかに「しろふくろうのまんと」があります。

しろふくろうのまんと (1980年) (日本のえほん)

友だちとけんかして、ひとりぼっちの、ちよは、はるにれの木で出会ったしろふくろうにマントをかりて姿を消し、友だちの気持ちをきいて、仲直りを決心しますが、姿を消せなくなったしろふくろうがおじさんにねらわれているのを知って、いそいでマントを返しに行きます。

 

雪景色のなかに立つはるにれの木の描写がとても美しいのです。

そして、「かさじぞう」と同じく雪があたたかく感じられます。

 

 

絵本の表紙だけでは、その絵の素晴らしさが十分伝わらないのが残念です。

ぜひ、絵本をお手に取って観ていただきたいです。

 

松永さんには、もっとたくさんの絵本を描いて欲しかったと、心から思います。

 

出来れば、雑誌「詩とメルヘン」に毎号掲載されていた、美しい作品の数々を画集にしていただけたらどんなに嬉しいだろうと思います。

本当に、忘れられて欲しくない画家のおひとりです。

 

「かさじぞう」(ワンダー民話館)松谷みよ子・文 松永禎郎・絵 世界文化社 2005年

「しろふくろうのまんと」高橋健・文 松永禎郎・絵 小峰書店 1980年

 

松永禎郎さんの絵本1(すみれ島・むらさき花だいこん)